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ゴエンカ師の言葉

​ゴエンカ師からのメッセージ​​


ダンマの道を歩む旅人のみなさまへ

 どうぞ幸せでいてください
 

 ダンマの灯を絶やさずに、日々、輝かせ続けてください。いつも忘れないでください、ダンマは逃避ではありません。生きる技法です。自分とほかのすべての人が、やすらぎと調和の中で生きるための技法です。ぜひダンマの生活を実践してみてください。
 

 毎日、朝と夕方に瞑想を欠かさないようにしましょう。できれば、ヴィパッサナー瞑想者とともに毎週のグループ瞑想に参加してください。一年に一度は10日間コースを受けましょう。あなたが力強く歩み続けるために不可欠です。自信を持って、あなたの周りの困難に対して、勇敢に、そして微笑みながら立ち向かってください。
 

 憎しみや嫌悪、悪意や敵意を捨て去りましょう。ダンマを理解せず、不幸せな生活を送る人に対して、愛と慈悲を生み出しましょう。

 

 あなたのダンマ的な行動は やすらぎと調和の道を示しますように

 あなたの顔に輝くダンマの光は ますます多くの苦しむ人を、真の幸せの道に引き寄せますように

 すべての生きとし生けるものが 幸せでやすらぎに 解放されますように

 

 メッターをこめて
 S. N. ゴエンカ

​ダンマの灯を掲げて

 ダンマが広がって、多くの人が苦しみから抜け出すときが到来しました。私たちは、ダンマで他者を手助けする機会に恵まれています。私たちは、自分自身の解放の目標に向けて、自らのパーラミーを発展させる助けとなるのです。ダンマ奉仕ほど偉大な奉仕はありません。苦しむ人が問題の根本に到達し、すべての苦しみから抜け出すことを可能にするからです。奉仕が、ダンマで他者を導くことも、物理的なニーズを提供することも、その価値はどのような意思で行われるかにのみ依存します。最も崇高な行いでも、傲慢さで行われるならば価値はありません。最も低俗な行いでも謙虚さと愛をもって行うならば価値があります。つまり、奉仕の基盤はダンマの実践そのものでなければならず、それによって適切な結果をもたらします。
 

 奉仕する者は、ダンマの有用性を新しい生徒のみなさまへの模範であることを心に留めておく必要があります。もし、よい特質に欠けていたら、ダンマを実践する意欲を失わせてしまいます。疑念を持つ人にダンマを信頼してもらえるように、すでにダンマを信じる人には、さらに信じる心を持てるように、大きな責任があります。
 

 奉仕する者は、ダンマを強く確立する必要があります。そしてそのとき、宗派や哲学、儀式への執着が捨て去られます。ダンマは、自分と他者、すべてとともに生きる技法であると理解できます。私たちの行動は純粋でなければなりません。それは、心が怒り、憎しみ、情熱、悪意といった汚れから解放されたときにのみ可能です。これらが取り除かれたとき、愛、慈悲、善意といったよい性質が自然に心に生じます。これがダンマ、普遍的な道です。
 

 ダンマの目的は、心の汚れの根っこを取り除くことです。実践を通じて、すぐに根とは何か、苦しみがどこから始まるかを理解します。それは身体の中の感覚に対する欲望や嫌悪の反応の中にあります。アニッチャの智慧で平静を保つことを学べば、不健全な反応の習慣から抜け出し、心全体が浄化されます。
 

 これを理解した者は、適切に実践し、ダンマの本質のみに重要性を与え、外見上の表面的な事がらには重要性を持ちません。そしてその奉仕は、苦しみから抜け出して、やすらぎを得るためにできるだけ多くの人々を助けるという意思で行われるでしょう。その奉仕の結果は素晴らしいものとなるでしょう。
 

 ダンマに奉仕する者は、他者に対して優越感や劣等感を抱くべきではありません。どんな任務が割り当てられたとしても、それを多くの人々の利益のための奉仕の機会として喜んで受け入れるべきです。涙にくれる顔に微笑みをもたらし、かつてはなかったやすらぎを育むために。
 

 私たちは、見返りを期待せずに、ただ奉仕のために奉仕します。その結果、愛、善意、純粋さの雰囲気を生み出して、今ここに来る人々や後世の世代の人々がダンマを理解し、本当のやすらぎを見つけるのを助けるでしょう。
 

 したがって、ダンマの奉仕はとても特別な機会です。それを行い、自らを解放し、他者を汚れや束縛、苦しみから解放するのを助けましょう。ダンマの灯を掲げて、無知と苦しみの周囲の闇を追い払いましょう。
 

 どうか、苦しむすべての存在に奉仕するために強くあってください。すべての苦しんでいる人々がダンマに触れ、解放されますように

どうかあなた自身と多くの人々の利益のために、ダンマを実践し続けてください。
 

 すべての生きとし生けるものが 幸せでありますように!

 すべての生きとし生けるものが やすらぎにありますように!

 すべての生きとし生けるものが 解放されますように!
 

(出典:国際ヴィパッサナー・ニューズレター、第14巻、第1号、1987年4月)

囚人へのメッセージ

 ゴエンカ師の以下のメッセージは、1994年1月ティハール刑務所で同時に開催された4つのアシスタントティーチャーコースの参加者に向けて出されました。
 

 友よ

 みなさまはここに、自らをあらゆる束縛、あらゆる苦しみから解放するために集まっています。このように刑務所に監禁されることは大きな苦しみです。しかし、刑務所から解放されることは非常に幸運なことです。それだけでなく、この四つの壁の中に閉じ込められる以上に、私たち全員が苦しんでいるもっと大きな監獄があります。それは、私たち自身の否定的な心の状態や精神的な汚れの監獄であり、私たちを支配し続けるものです。
 

 私たちは、自分の怒り、憎しみ、悪意、敵意の奴隷になっています。欲望、執着、貪欲、情熱、エゴなどの汚れの奴隷にもなっています。心に生じるあらゆる汚れが私たちを瞬時に支配し、私たちをその囚人にしてしまいます。そして、私たちは即座に苦しみ始めます。この苦しみは、この刑務所の壁の中だけに限られたものではありません。ここにいる人も、ここの外にいる人も、みなさま、自分の習慣的なパターンの囚人です。彼らは一つの否定的な心の状態を次々と生み出し、絶え間なく苦しみ続けます。
 

 もし、この否定的な心の状態から解放されれば、私たちは真の解放の幸せを楽しみ始めます。私たちは真のやすらぎ、真の調和を味わい始めます。心が汚れから解放されると、私たちの人生のすべての習慣的なパターンが変わります。純粋な心は、自然に愛と慈悲、慈愛で満たされます。また、喜びや共感の喜び、平静、心の完璧な平穏さで満たされます。これが真の幸せ、真のやすらぎ、真の調和です。
 

 精神的な汚れの束縛は普遍的なものです。そして、否定的な心の状態からの解放の幸せもまた普遍的です。ヒンドゥー教徒であれ、イスラム教徒であれ、ジャイナ教徒であれ、仏教徒であれ、キリスト教徒であれ、ユダヤ教徒であれ、シーク教徒であれ、ゾロアスター教徒であれ、それは関係ありません。汚れの束縛に囚われている人は、誰でも苦しむことを避けられません。そして、この束縛から抜け出す者は誰でも、やすらぎと調和を楽しみ始めます。
 

 新年の最初の日に、みなさまに古代インドのこの素晴らしい技法、覚者たちが発見した技法がもたらされました。この技法は非常に科学的で、結果志向であり、非宗派的です。解放のメッセージ、やすらぎと調和のメッセージをもたらします。
 

 このキャンプに参加しているみなさま全員が、すべての束縛、すべての苦しみから抜け出すために、勤勉に、忍耐強く、そして持続的に取り組んでください。

 人生に新しい時代が始まりますように 

 ダンマが完全な解放をもたらしますように 

 真のやすらぎ 真の調和を楽しむことができますように
 

(出典:国際ヴィパッサナー・ニューズレター、第21巻、第3号、1994年9月)

ゴエンカ師のメッターデイの講話からの抜粋

ダンマ・パッタナ(インド)、2011年11月19日

親愛なるダンマの息子たち、ダンマの娘たちへ
 

 みなさまは、このコースで私とともに取り組んでくださいました。私の健康状態やその治療などの理由で、十分に真剣に取り組むことができませんでしたが、みなさまが瞑想している姿を見ると、私の喜びは限りなく広がりました。みなさまはご自分だけでなく、周囲の雰囲気にも良い影響を与えています。どこで瞑想をしても、その場所の雰囲気に良い影響をもたらしているのです。ダンマの息子や娘たちが、ここやイガトプリーだけでなく、世界中のセンターで瞑想していることは、私にとって大きな喜びと励ましとなります。本当に多くの支えをいただいています。
 

 ブッダの言葉によれば、今やヴィパッサナーによって第二のサーサナ(ダンマの伝承)が始まりました。何千何万ものみなさまの助けによって、ダンマは世代から世代へと広がり、世界中の苦しむ人々に利益をもたらし続けることでしょう。
 

 セルフコースを受けるたび、みなさまのバイブレーションを感じて、歓喜に満たされます。みなさまはこの場所に健全なバイブレーションを生み出すために素晴らしい働きをしてくれました。これからも、世界中に健全なバイブレーションを生み出すために、素晴らしい働きかけを続けていくことでしょう。
 

 第二のサーサナはヴィパッサナーとともに始まりました。今、これはダンマのみなさまの責任です。ヴィパッサナーの純粋さを維持し、自分自身と多くの他者のために、この教えを次の世代に引き継いでいくのです。そして、この教えは世代から世代へと人々を助け続けることでしょう。
 

(出典:「インターナショナル・ヴィパッサナー・ニュースレター」、第39巻、第1号、2012年3月)

ゴエンカジのアシスタント・ティーチャー会議の閉会の言葉から

ダンマ・ギリ 2012年12月9日


 コースの数を増やして、参加する生徒数を増やし、より多くの人々がダンマから恩恵を得られるようにすることが私たちの目的です。私たちの組織は、人々から票を求める政治団体ではありません。私たちは、人々がよい結果を得て、やすらぎの生活を送れるよう手助けしたいのです。それこそが私たちの組織が取り組んでいることです。私は、もっと多くのダンマの息子や娘たちが増えることを望んでいます。家族の長が家族が増えるのを見て喜ぶように、私も同じです。次回ここでの会議に来るときは、より多くの人数で来られるようにしてください。重要なのは、ダンマが人々の間に広がり、やすらぎと調和に寄与することです。コースに参加する人が増えれば増えるほど、より多くの平和と調和を得られるでしょう。


(出典:「インターナショナル・ヴィパッサナー・ニュースレター」、第39巻、第4号、2012年12月)

自己規律と絶え間ない気づき
 

親愛なる瞑想者のみなさま
 

 これから私たちの成長にとても役立つ自己規律の方法を学びましょう。


 他者を規律する前に、まず自分自身を制御し、規律することを学びましょう。自分自身をしっかりとコントロールできるようになってから、外部に対する制御を得る努力をするのです。まず自分自身を征服した者にとって、世界を征服するのは容易です。しかし、自分を制御できない人は敗北を味わうことになります。自己規律は、自分の不健全な傾向を克服するために欠かせないものです。
 

 誠実な努力によって、心と思考をコントロールすることで、人は内なる力を得て、真の幸せへと導かれます。私たち自身の幸せに向けて努力することは、すべての人の幸せにつながります。自分自身の幸せのために働けない人が、他者の幸せにどのように貢献できるでしょうか。盲人が他者を導くことはできません。自分と他者の真の幸せは、確固たる自己規律から始まります。
 

 それでは、私たちの身体、言葉、心の行動に絶え間ない注意を払うことを学びましょう。どんなレベルであっても不健全な行為は私たちの最悪の敵であり、打ち負かさなければなりません。どんなに小さな過ちであっても、努力を弱めてはいけません。負の傾向を根本から取り除くために、努力を続けましょう。

自己規律とは、不健全な傾向を根絶することです。
 

 自己規律こそが、私たち自身の最高の幸せにつながります!

 さあ、一緒にしっかりと学びましょう!


 カリヤーナミッタ(Kalyana-mitta) S.N. ゴエンカ
 

(ヒンディー語ニュースレターより、1974年8月3日、Vol.4、第2部)
(出典:VRIニュースレター Vol.27, No.2, 2017年2月10日)

修行する人への言葉
 

親愛なるダンマの息子たち、ダンマの娘たち!
 

 さあ、ヴィパッサナーを通じて心を鍛えましょう。心を制御することは非常に有益であり、私たちに多くの恩恵をもたらします。
 

 心を制御し鍛えることで、心は自ら成長し、さらに繊細に、そして清らかになります。そうすることで初めて、私たちは心の汚れから自分を守ることができます。また、心の中で健全な行動や考えを起こし、言葉や行動においても健全さを実践できるようになります。
 

 心が制御されず鍛えられていないと、古いサンカーラの深く根付いた結び目は取り除かれず、解けることもありません。これらの結び目が、心を本来の穏やかさ、純粋さ、静けさに戻すことを妨げています。
 

 カルマやサンカーラは無明から生まれ、逆にカルマやサンカーラが無明をさらに深めます。この重い無明の幕が、私たちがありのままの現実を見ることを妨げます。無常として、過ぎゆく現象として見ることを許さず、私たちにそれが永続する現実だと思い込ませます。理論的に無常を何度も理解していても、実際にはそれが永続するものだと信じ込んでいるのです。

 人生で望ましい状況が起こると、例えば富や名声、地位や権力を得たとき、私たちはそれを永続的なものと捉え、その結果、自分や他者に苦しみをもたらす行動を取ってしまいます。盲目的に尊大になり、他者のやすらぎや幸せを乱してしまいます。この現実が永遠に続くものではないことに気づかないのです。
 

 この好ましい状況は、自然の法則に従って必ず不利な状況に変わります。しかし無明のために、私たちはこの変化を見逃し、再びそれを永続的なものと見なし、劣等感、落胆、苛立ち、動揺、悲観、心配という深い苦しみに陥ります。これもまた永続するものではないことに気づかないのです。
 

 状況が不幸であれ喜びであれ、盲目的にそれを永続的なものと見始めると、私たちは心のバランス、明晰さ、純粋さ、心の平安と幸せを失ってしまいます。こうして、私たちは自らの苦しみを増幅させる行動を取るのです。
 

 正しい気づきを実践して心を鍛えると、私たちはこの無知の状態から徐々に抜け出し、ついにはすべての苦しみとそれに結びつくカルマから解放される段階に達します。これは私たちを苦しみに縛り、そして再び同じ苦しみから解放する自然の法則です。この法則はすべての人に適用される不変のものです。仏教徒、ジャイナ教徒、ヒンドゥー教徒、キリスト教徒、あるいは何と自分を呼ぼうとも、名称には関係ありません。

親愛なる瞑想者のみなさま

この不変の自然の法則を理解し、ヴィパッサナーで心を制御することを学びましょう。

心を鍛えることは、本当に素晴らしい恩恵です!
 

[ヴィパッサナー・パトリカ(ヒンディー語ニュースレター)より抜粋、1975年1月27日、第4年、第8巻]

(出典:VRIニュースレター 第29巻、第10号、2019年10月13日)

ダンマへの信仰

​​

 信仰は私にではなく、ダンマに向けられるものです。私の中にダンマがあるので、信仰もそこにあります。しかし、もしも何らかの無知によって、明日ダンマを離れることがあれば、そのときは信仰も捨ててください。そのときには信仰を持ち続けないでください。信仰は常にダンマに向けられるべきものです。私は長年ここで奉仕してきましたが、これまでダンマに反することは一切行っていません。そのため、信仰を持つことは自然なことだと思います。みなさまの信仰に感謝いたします。
 

 ダンマには何か特別な力があり、それが皆に愛される理由です。ダンマには福徳なことをもたらす力があり、それはすべての人に恩恵をもたらします。ダンマは、自分の宗派の信者だけに福をもたらし、異なる宗派の人々には困難を与えるようなものではありません。それがもし、そうであれば、それはダンマではなく、単なる宗派でしかありません。


 ブッダは、ご自身の教えをどの宗派にも属させませんでした。それがブッダの特別なところでした。私たちはその特別さを守り続けなければなりません。ダンマは永遠に保たれるべきものなのです。
 

(– S.N.ゴエンカ Q&A: 2012年 ダンマギリでの国際ATミーティング)

(出典:VRIニュースレター 第30巻、第11号、2020年10月1日)

ダンマに目覚めよう   S.N.ゴエンカ

(この記事は、1974年6月にヒンディー語の「ヴィパッサナー」パトリカに初めて掲載されました)


親愛なる瞑想者のみなさま!


 さあ、ダンマを理解し、体験してみましょう。私たちの真の幸せはここにあります。

 ダンマについて話し合うことは有益な場合もありますが、時にはかえって有害になることもあります。

 ダンマを熟考することも有益な場合がありますが、時にはそれが逆効果となり、有害になることもあります。

 しかし、ダンマを直接体験することは、常に確実に有益です。

 ダンマを聞いたり議論したりすることで、私たちはダンマの知識を得ることができます。それが私たちを鼓舞し、ダンマを直接体験する道へと導くならば、それは有益です。しかし、ダンマを学んだ後、ただ頭の中で考えを巡らせるだけで、その知識が虚偽のプライドや傲慢の原因になるのであれば、それは私たちにとって有害です。
 

 同様に、ダンマの熟考が空虚な知的理解にとどまり、それがプライドを生むだけであれば、それもまた私たちに害をもたらします。しかし、この熟考による知識がダンマの実践への道を明確にし、実際にダンマを体験するきっかけとなるなら、それは私たちの幸せにつながります。
 

 ですから、瞑想者のみなさま、さあ、ダンマを生き、実践し、ダンマに目覚めましょう。

 シーラに満ち、サマーディに浸り、パンニャーを育てましょう。

 本当の意味でダンマを聞いた者、スータヴァス(sutavās: 聞法者)になりましょう。
 

 ここに私たちの真の幸せがあるのです。


(出典:VRIニュースレター 第30巻、第5号、2020年5月3日)

ダンマのインスピレーションに満ちた言葉  ~ 古い生徒へのメッセージ   主任指導者 S.N.ゴエンカ
 

(9月29日は尊敬するゴエンカ師の三回忌でした。ヴィパッサナーの家族全体が彼に深い感謝の意を表します。この機会に、彼の示した道を歩むための感動的な言葉をもう一度読み、私たちの最も深い敬意を捧げましょう。彼の指導に従い、私たちの実践を深めることが、私たちの師への真の捧げ物となるでしょう。)  2004年1月4日、デリー


親愛なる生徒たち!
 

 瞑想の実践(サーダナ)を本当に生活に取り入れるために、2つのことが非常に重要です。まず第一に、ヴィパッサナーのコースでこの実践を学び、いくつかのコースで実践を深めることです。そして、家に戻った後は毎朝と毎晩の瞑想を欠かさないことです。これを怠ると、コースから期待される効果を得ることはできません。そうでなければ、ここでの10日間は単なる儀式に終わってしまいます。
 

 身体を維持し健康に保つために、毎日2、3回食事を取るように、心にも養いが必要です。この朝と夕方の瞑想が、心を健康で強く保つための糧です。これがなければ、心は弱くなり、不健康になってしまい、実践から得られる効果を失ってしまいます。

 2つ目の重要な点は、毎朝と毎晩ヴィパッサナー瞑想を行っていても、それが日常生活に現れているかどうかを確認することです。繰り返し自分をチェックしましょう。例えば、以前はある状況で怒っていた瞑想者(サーダカ)が、今は同じような状況で怒りが生じても、その強さが以前ほどではないことや、続く時間が短くなっていることに気づくとします。これが進歩です。
 

 怒りだけでなく、ほかの心の汚れについても観察してください。例えば、以前は、ある状況で動揺していたかもしれませんが、今は、同じ状況で動揺が生じても、その強さが以前よりも弱くなっているかどうかを確認しましょう。このようにして、自分に改善があるかどうかを確認し続けましょう。
 

 また、誰かに対して悪意が生じたとき、以前はその悪意が長く心に残っていたかもしれませんが、今はどうでしょうか。以前より早く消えているでしょうか。そして、自分が何か間違ったことをし、怒りや悪意を抱いてしまったことにどれだけ早く気づけたかも重要です。その相手に対して、どれだけ早く慈しみの気持ち(メッター)を生み出し始めたかを確認しましょう。厳しい言葉や怒り、悪意で誰かを傷つけたなら、その人に「どうかあなたが幸せでありますように、やすらぎにありますように」と心から願うことができるかどうかが大切です。こうしてメッターがどれだけ強くなったかがわかります。
 

 もし怒りに満ちた状態で「どうかあなたが幸せでありますように」と言っても、それは善意を生み出しません。まず心を静めてからでなければメッターは生じません。怒りが消え、心が静まったとき、その人を思い出し、「どうかあなたが幸せでありますように、平和でありますように」と善意と愛情を送ることができれば、あなたは確かにダンマを生活の中で実践しているのです。
 

 10日間のコースに参加しても、家に帰ってから毎朝と毎晩ヴィパッサナーを実践しなければ、それは本来の効果をもたらしません。また、朝と夕方に毎日実践していることは良いことですが、ダンマが生活の中で現れているかどうかを確認しないと、実践は不完全です。
 

 ダンマは私たちの生活の中で成長し、生き生きとしたものになり、生活の不可分な一部になる必要があります。それが本当に利益をもたらし始める唯一の方法です。変化が自分自身に起こっているかどうかは、各自が自分で確認するべきです。他の人が適切な評価をすることはできません。
 

 あなたには関係があまり良くない知人がいるかもしれません。その人は、あなたが瞑想キャンプから戻ったばかりなので、自分の望む通りに行動するだろうと期待しているかもしれません。もしあなたがその人の期待通りに行動しないなら、「あなたの実践には何の意味があるのか?」と言うかもしれません。このような場合、ただ微笑んで、その人を許してください。彼はダンマを正しく理解していないのです。
 

 しかし、その人が本当に存在する欠点を指摘したなら、感謝しましょう。「今からそれを取り除くために努力します」と伝えてください。しかし、その批判が根拠のないものであり、何もしていないことについて非難されるのであれば、その人にメッターを送りましょう。
 

 このようにして、ダンマがどのようにあなたの生活に溶け込み、あなたの第二の本性となるかを見てみましょう。そうすれば、ヴィパッサナーは私たちに最大の恩恵をもたらし、成長の道具となります。
 

 非常に注意深く、自分自身を評価しましょう。他の人があなたを観察して「確かにあなたは改善している」と言うかもしれません。それは良いことですが、他の人の評価が必ずしも正確であるとは限りません。非常に客観的かつ冷静に自分を評価し、心の汚れが以前と同じくらい強いのか、それとも減少しているのか確認しましょう。そして、減少しているなら、それがどれだけなのかを確認しましょう。もし実践を続けているのに、行動や性格に改善が見られないなら、それは実践が正しく行われていないことを意味します。ヴィパッサナー瞑想を正しく実践しているのに、行動や性格に何らかの改善がないということはありません。欠点があるに違いありません。その場合は、指導者に相談して再び指導を受け、実践を修正しましょう。注意を保ち、心を健康に保ち続けましょう。心が不健康になり始めたら、すぐに努力を倍増させ、そこから抜け出す方法を見つけましょう。
 

 ダンマに沿った健康的な生活を送らなければなりません。この決意と忍耐を持ち続ければ、必ず進歩するでしょう。
 

 あなたはダンマの道を歩んでいます。この道は、今生でも未来の生でも、あなたの最高の幸せに導いてくれるでしょう。進歩はここ、今生で起こらなければなりません。もし今生で改善がなければ、未来の生で改善が期待できるはずがありません。この世界での生活が改善されれば、確かにこの世界を越えた生活も改善されるでしょう。未来がどうなるかを心配する必要はありません。未来は現在の子供です。現在が良い方向に変われば、未来もまた良くなるでしょう。
 

 一歩一歩ダンマの法則を理解し、心の汚れから自由になり、苦しみから解放されていきましょう。

 どうかあなたが幸せで平和でありますように

 ダンマの道を歩むすべての人が最高の幸せを達成できますように
 どうかみなさまが幸せでありますように!


(出典:VRIニュースレター 第26巻、第10号、2016年10月16日)

ダンマ、真の拠り所
 

親愛なる瞑想者のみなさま!
 

さあ、ダンマに帰依しましょう。


 ダンマに帰依することはとても有益です。


 ダンマとは真理であり、自然の法則そのものです。それは世界全体に適用され、すべてはダンマに依存しています。あらゆる原子、あらゆる物体、この宇宙全体がダンマの法則によって動いています。

ダンマは無限で、限りがありません。それはあらゆる粒子、あらゆる原子に存在し、すべてに浸透し、すべてを司る力です。ダンマは世界の最高の主であり、世界の基盤です。ダンマは困難にある人々にとって真の拠り所です。
 

 親愛なる瞑想者のみなさま、人生で嵐や台風、無力感に襲われたときは、ダンマに帰依することを学びましょう。ダンマへの帰依は大きな安らぎをもたらします。


 時には戦争や飢饉、疫病のような恐ろしい出来事が起こることもあります。また、穏やかな湖に突然大波が立ち、それが毒蛇のように私たちを脅かすかもしれません。あるいは、破壊的で激しい渦が皆を引きずり込もうとすることもあります。そのようなとき、友人たちでさえ逃げたり、目をそらすかもしれません。身近な人々も自分の命を守るのに精一杯で、溺れている者たちは何か助けになるものを必死に探します。友人や家族も背を向けることがあるのです。
 

 そんなとき、親愛なる瞑想者のみなさま、唯一頼りになるのがダンマです。ダンマは私たちの避難所となり、私たちの拠り所となります。ダンマへの帰依こそが真の拠り所です。人が弱く苦しんでいるとき、ダンマに身を委ね、誠実にダンマを実践し始めるなら、ダンマはその人の守りとなり、支えとなります。ダンマは決して裏切らず、信頼を損なうことはありません。瞑想者のみなさま、せめてダンマに身を委ねることを学びましょう。

私は聞いたことや読んだことに基づいて話しているのではありません。自らの経験から語っています。本当に、ダンマに身を委ね、ダンマに帰依すると、大きな安らぎが得られるのです。
 

 しかし、抽象的なダンマに帰依するのは簡単ではありません。私たちは形ある人に帰依することに慣れています。しかし、どんな人であっても、その人自身が安らぎを求めており、不安を抱えているのです。そんな人が他者に何の拠り所を提供できるでしょうか?助けを求める者を見て、その人はまず自分自身を守ろうとするでしょう。どうして弱い者が他の弱い者を助けることができるでしょうか?一人の孤児が他の孤児に何の支援ができるでしょうか?盲人が他の盲人に道を示すことができるでしょうか?
 

 だからこそ、強く能力のある、目に見えないダンマから助けを得るべきです。ダンマにのみ帰依しましょう。短い時間でも、内なる自分に目を向け、ダンマの流れに身を任せてみてください。それが大きな力と自信を与えてくれます。ダンマの流れに身を任せることで、新たな習慣を作り出すのをやめることができます。その結果、古い習慣を取り除く機会が生まれ、これらの古い習慣によって生じた嵐は自然にその力を失い始めます。これがダンマに帰依する方法です。

困難に直面したときはヴィパッサナーを実践しましょう。周囲は希望とエネルギーに満たされ、すぐにすべての悲しみが消え始めます。周囲の雰囲気が有益な波動で満たされ、あなたの未来は福徳の喜びに満たされるでしょう。
 

 だからこそ、瞑想者のみなさま、さあ、ダンマに帰依しましょう。ダンマへの帰依は本当に有益です。


(出典:VRIニュースレター 第30巻、第4号、2020年4月8日)

ダンマの光となろう

(主任指導者S.N.ゴエンカ氏の閉会の辞より、1994年1月21日 ダンマギリにてダンマ奉仕年次会議)
 

 これまで私たちが成し遂げてきたダンマの活動は、広大な海の中のほんの一滴に過ぎません。よい始まりはありましたが、まだやるべきことがたくさんあります。この世界には多くの苦しみがあります… 人々はその苦しみから抜け出したいと願っていますが、方法を知りません。もしヴィパッサナーが提供されれば、彼らはそれを受け入れるでしょう。ダンマの道 — シーラ、サマーディ、パンニャー)— は完全で純粋です。何も加える必要はなく、何も取り除いてはいけません。ヴィパッサナーの完全性と純粋さを保ち、伝え続けましょう。
 

 見返りを求めずに与えましょう。それは一方通行です。多くの人々のために、慈悲の心を持って与え続けましょう。
 

 世間的な幸せもありますが、それがヴィパッサナーの目的ではありません。ヴィパッサナーの究極の目的は、すべての苦しみからの解放 —「ニッバーナン・パラマン・スカン」(nibbānaṃ paramaṃ sukhaṃ)です。これによって、すべての実践が意義深いものとなります。
 

 あなた方はダンマの使者です。純粋な生き方を示しましょう。それは言葉だけでなく、ダンマを実際に生きることです。その生き方を体現しましょう。
 

 ダンマを語る者たちが本当にダンマの生き方をしていることを、人々に見せてください。ヴィパッサナーの生きた実例を見ることで、人々はヴィパッサナーに引き寄せられます。まず自分自身に光を当てなさい。あなたの行動は、あなた自身だけでなく、ヴィパッサナーそのものにも光を当てます。あなたがどう生きているのかを人々に見せましょう。すべてをオープンにし、隠すものは何もありません。
 

 これがヴィパッサナーを共有する方法です—フォロワーを増やすためではなく、より多くの人々に利益をもたらすために。理論は人を鼓舞し、導きますが、実際の利益は毎日のヴィパッサナーの実践から得られます。

  ダンマの生き方を、自分のためだけでなく、ほかの人々のためにも生きましょう。

幸せな人生を送り、より多くの人々が幸せな人生を送るのを助けましょう。
 

ババトゥ サッバ マンガラン
すべての人が幸せで、やすらぎ、解放されますように!


(出典:VRIニュースレター 第31巻、第8号、2021年8月22日)

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